電気料金はどうやって決まるの?

電気料金が値上がりすれば大きな話題になりますが、それではどのようにして電気料金は決まっているのでしょうか。電力会社が自由に決めているのでしょうか。それとも何か決まりがあるのでしょうか。

 
ガス料金はどうやって決まるの?
  • 電力自由化までは、電気料金は認可制だった!
  • 電力自由化以降、新電力は自由に電気料金を決定することが出来きるようになった!
  • 規制料金はしばらく(2020年3月まで)残されます。

電気料金制度の流れ

明治から大正時代までは、700社を超える電力会社が存在していました。そして、電気料金は届出制で、電力会社が自由に電気料金を決めていました。

しかしながら、戦時体制強化のため、第二次世界大戦前に国家による一元的な電力管理体制、つまり電力会社は国営の会社ひとつだけになりました。そして、戦後は民営化と経済復興のため、電力会社10社(当初9社でのちに沖縄電力が加わる。)が地域独占により電気を発電・販売する事になりました。

この際に、電気事業法が改正され、電力会社の採用する電気料金は国により認可されない限りは適用できない決まりとなりました。

さらにその電気料金の決め方は、総括原価方式に従うことが決定されました。また、(昭和7年) 平成7年になると、原料費調整制度が電気料金の算定に加わりました。

戦後から現在まで、電気料金は、各電力会社が、総括原価方式という方法に則って料金を算定し、後に経済産業省により認可され、最終的な電気料金として発表されることとなりました。

これが、「電気料金はどうやって決まるの?」の回答です。

電気料金が値上がりするとニュースになりますが、電力会社が勝手に値上げをしているわけではなく、必要に応じて総括原価方式により計算を行い、国に認可してもらい、「電気料金の値上げ」となるわけです。

ちなみに、電気料金の値下げをする場合は、国の認可は必要ではありません。

総括原価方式

それでは電力会社が電気料金の設定のために使用している総括原価方式とはどういったものなのでしょうか?簡単にいうと必要な総原価(コスト=電気を作って売るための費用)と収入が等しくなるように料金を決める方式です。

このような総括原価方式は、電気料金に限らず鉄道、水道、ガスなどで採用されています。

電気料金はどうやって決まるの?
  • 営業費 ・・・ 燃料費、修繕費、減価償却費、人件費
  • 事業報酬 ・・・ 設備維持のための資金調達に必要な支払利息や配当
  • 控除収益 ・・・ 電気料金以外の収入(他電力会社に販売した電力の料金など)

つまり、通常の電気料金の設定方法は、コストに対してこれだけの利益が欲しい、また妥当と考えてコストに利益を加算して決定をします。もしあまり売れなければ、値下げをしたり、値下げをするためにコストを落としたりしますが、総括原価方式の場合は、あらかじめ一定の利益が含まれたものが電気料金として採用されます。

このような電気料金の決め方には長所や短所もあります。以下に見ていきましょう。

総括原価方式のメリット・デメリット

電気料金の決定に使用される総括原価方式には、メリットもデメリットもあります。

メリット デメリット
  • 料金算定の根拠が分かりやすい
  • 電力会社が過度な利益をや過度な損失を出さずに
    報酬を確保できる
  • 長期的な設備投資へのインセンティブが働く
  • 無駄なコストが発生する可能性がある
  • 経営の効率化へのインセンティブが働きにくい
  • 原価に関する情報が事業者に偏在している
  • 規制当局による規制コストが大きい
  • 過剰な設備投資が行われる可能性がある

電力自由化以降、電気料金はどう決定される?

それでは、電力自由化以降は、電気料金の決定方法にも変化があったのでしょうか?なぜ新電力は、大手電力会社の電気料金よりも安い電気料金プランを提供できているのでしょうか?

電力自由化以降、新電力と呼ばれる新しい電気の小売り会社が登場したのは、周知のとおりですが、新電力は、発電事業者から、もしくはJPEXと呼ばれる日本卸電力取引所で販売する電気を調達します。そして既存の電線の使用量のようなもの(託送料金)を支払って各契約者に電気を販売します。

つまりとコストと販売価格を考慮して自由に電気料金を設定しております。電力自由化により料金設定に関しても自由になったわけです。料金メニューに関しても自由に新しいプランを設定することも可能です。

ちなみに電力自由化以降は、「基本料金」のない電気料金プラン(Looopでんき)なども実際に登場しています。

規制料金も同時並行で残ります。

電力自由化により、電気料金も自由に設定できるとご紹介しましたが、規制料金(国が認可して決定する料金方法)も同時に残されます。

急にすべての電気料金が自由に設定できるようにしてしまうと、競争が十分でない場合、電気料金が急に値上がりしてしまうかもしれません。もし、そのようなことが起きた場合、消費者は大きなパニックに陥ってしまいます。そのような状況を起こさないため、消費者保護のため、経過措置として規制料金と通常通りの電気料金プランも残されることが決まっています。

少なくても2020年3月までこのような経過措置がとられ、引き続き地域の大手電力会社から規制料金と規制メニューが提供されます。

総括原価方式により算出され、国が認可した電気料金で電気契約を希望する場合は、大手電力会社から、そして自由に設定された電気料金プランを契約したい場合は新電力と契約をすることになります。

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