ガス料金はどうやって決められているの?ガスの自由化、ビフォーアフター

都市ガスのガス料金は誰がどのように決めているのでしょうか?都市ガス会社が自由に決めているのでしょうか?それとも何か規制やルールがあるのか・・・、都市ガスのガス料金がどのように決められているのかを詳しく説明します。


ガス料金はどうやって決まるの?
  • 都市ガスは料金はガスの自由化以前まで認可制でした。
  • 認可制の場合の都市ガス料金は、「総括原価方式」という方法により価格を決定していました。
  • ガスの小売り自由化以降はガス料金の設定も自由に行われるようになります。

ガス料金の構成要素

都市ガスは生活にかかせないエネルギーの1つです。このため都市ガス料金は公共料金と考えられその料金に規制がありました。つまり、都市ガスの料金設定には国による認可を受けなければなりませんでした。(2017年3月まで)つまり都市ガス会社が自由にそのガス料金を設定することができないこと意味します。

都市ガス料金はどうやって決まるの?


それではなぜ、都市ガス料金にはこのような規制がかけられており、ガス会社が自由にガス料金を設定することができなかったのでしょうか。

1つの理由は、ガス会社を守るためです。都市ガス料金を「総括原価方式」という方式に則て設定し、認可することにより、都市ガス会社が確実に費用の回収をできるようにするためです。

皆さんご存知の通り、ガスは我々の生活に欠かせません。都市ガス会社が費用をきちんと回収することができず、経営が悪化してしまい、最悪の場合、もし倒産してしまったら、我々の生活に非常に大きなダメージを与えます。

このように、都市ガスが「確実」に安定した経営を行い、かつ安定してガスを各契約者に供給できるように、ガス料金は認可制になっていました。

2つめの理由は、都市ガスを使用している全ての消費者を守るためです。もし都市ガス会社が自由に料金を設定できたならば、都市ガス会社が過度に利益を得ることを目的に、高いガス料金を設定することも可能となってしまい、消費者の生活を脅かします。

このように、健全で安定したガスの供給を確実にするために、都市ガスの料金は、総括原価方式に基づいて計算され、それが国よって認可されるという形がずっととられてきました。

ちなみにこれは、ガスの小売り自由化(2017年4月)までのお話です。

都市ガス料金の決定に使用されていた「総括原価方式」とは?

それでは都市ガス会社がガスの小売り自由化までにガス料金の算定に使用してた総括原価方式とはどういったものなのでしょうか?

簡単にいうと必要な総原価(コスト=ガスを作って売るための費用)と収入が等しくなるように料金を決める方式です。

言い方を変えると、人件費や燃料費などの費用に利潤を加えたものを、ガス料金として設定することができる仕組みです。 このように総括原価方式で料金を決定すると、コストは必ず回収され、かつ利潤も必ず確保されることになります。

このような総括原価方式は、生活にかかせない他のインフラ電気料金にも採用されていました。

  • 営業費 ・・・ 原材料費、修繕費、減価償却費、人件費
  • 事業報酬 ・・・ 設備維持のための資金調達に必要な支払利息や配当
  • 控除収益 ・・・ 器具販売、賃貸料収入等  

総括原価方式のメリット・デメリット

都市ガスの料金設定に使用されている総括原価方式には、メリットもデメリットもあります。

以下に総括原価方式のメリットとデメリットをあげます。

メリット

  • 料金算定の根拠が分かりやすい
  • ガス会社が過度な利益をや過度な損失を出さずに報酬を確保できる
  • 長期的な設備投資へのインセンティブが働く

デメリット

  • 十分なコスト削減努力がされにくい
  • 経営の効率化へのインセンティブが働きにくい
  • ガスの原価に関する情報が事業者に偏在している
  • 規制当局による規制のためにかかるコストが大きい
  • 過剰な設備投資が行われる可能性がある

ガスの小売り自由化で何が変わる?都市ガス料金はどうなる?

2017年4月より、電力自由化に引き続き、ガスの小売りも自由化。これにより、今までの大手都市ガス会社に加え、電力会社など多くの企業がガスの小売り事業に参入します。

またそのガス料金についても、価格の設定が規制緩和により自由に設定できるようになります。

あれ、ガス会社の費用回収を確実にするために、都市ガス料金は認可制だったんじゃないの?と思われるかもしれません。 総括原価方式により、費用が必ず回収できるようにガス料金を設定するようにした目的の1つは、都市ガス会社にガス網を拡大するなど、十分に設備投資をしてもらうことでもありました。

各都市ガス会社は長きに渡る地域独占により、都市ガス供給におけるインフラが十分に整うだけの設備投資を行ってくれたため、今後は都市ガス市場を自由化し、自由競争により価格やサービスの競争を行うことが、エネルギー業界にとって望ましいと考えられ、ガスも自由化されることになりました。

2017年4月以降、ガス料金は各ガス小売り会社がガスの料金を自由に設定し、各需要家に販売をしています。


セレクトラは電気料金比較サイトのグローバルリーダーです。

さらに詳しく